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Subscriberさん
おはようございます。

「あなたのかかりをしようよ! 自分と周りを幸せに出来るよ」
を伝える、
あり方を発見5歳児
『ばなな』でございます。



お話会でぼくは
これから三回に分けて紹介する
「クラスみんなで漢字テストを100点にする」
っていう実践を話しています。



今回、これを小冊子にして
小学生に届けられたらいいなって思っています。



これって人によっては
賛成する方と
受け入れがたいっていう人が
わかれる話です。

ただ、一番言いたいことは
『テストを全員で解決するのではなく』
社会規模や地球規模の課題を
『それぞれのあり方で向き合う』
っていうことです。

今までタイミング待ちをしていて
小冊子にせず
お話会に来た方にだけ話していました。



もう伝えてもいいよ
っていうタイミングが来たので


全文をお伝えします(^_^)







 ぼくの100点は
みんなの100点でできている

                       ばなな先生 作



                1

 チャイムのメロディーにのせて、だれかのかえ歌が聞こえた。
「♪ めんどいテスト、めんどい漢字。漢字なんていらねぇ、消えろ、この世から ♪」
 みんなはその歌を面白がるわけでも、注意するわけでもなくたんたんと席についた。
 ぼくが国語の教科書を机の上にならべおえると、ばなな先生が入ってきた。
「なぁ、みんな。今度の漢字テスト、クラスの全員で100点とってみたくないかい?」
先生は一人ひとりの顔色をたしかめるように何回かいった。
ばなな先生。
ぼくら4年2組のたんにん。若くって、元気。ぼくらといっつも遊んでくれるおもしろい先生。
でも、いっつも、とつぜん、変なこというんだよな。
「全員で100点! そんなのムリさ。オレがいるんだぜ」
勉強が大っきらいでケンカっぱやい黒田君が声をあげる。
みんなが笑った。
でも、そう思う。
 だって、50問も漢字がでるんだよ。
10問のミニテストだってかんたんに100点がとれないのに……。
ぼくはふり返ってみた。
50問の漢字テストで100点をとったことが一度もない。
「まぁ、やってみないとわからないよ。まずは『やる』って決めるところからだ」
とばなな先生。

 ばなな先生になって「四つのルール」というのができた。
一、やるのかやらないのか決められること。
二、やると決めた子は、自分で決める。人のせいにしない。
三、やる、と決めたら最後までやるか、途中でやめるときはやめます、という。
四、本人が全力でやったら、結果はどうでもいい。
やることもやらないことも大切にされる。
先生に言わせると「コミット」っていうらしい。

テストということもあって不安なのか、手をあげた子もまわりを見ていた。
あれ、黒田くんもすました顔で手をあげている。
(……、しょうがない。)
ぼくも手をあげた。

                   2

テストは2週間後に決まった。
みんなの気持ちを一つにして当日をむかえよう、とみんなの提案で実行委員がつくられた。
テストというのは名前が悪いと、「漢字祭り」にしよう、とも決まった。
 委員長はとってもまじめな沢井さんがりっこうほした。
「委員長として、全力でやります」
 沢井さんがあいさつした。
(いつもがんばりすぎちゃうから大丈夫かな?)
ちょっと気になった。

すると、先生がテストの問題と答えをわたしはじめた。
「えっ、テストじゃないの?」教室がざわついた。
「普通にやるんじゃなく、ちょっと変わったことをしよう」
ばなな先生が、にんまりと笑った。
「いつものテストと違って、テストが終わったら先生の机まで来てください。その場で丸をつけます。
100点をとった子だけ、まだテストの終わってない子に一画、赤えんぴつでヒントをかきくわえられます。」
「そんなのテストじゃない」
教室がざわざわした。
ばなな先生はニコニコニしたままだった。
「これなら漢字の苦手な子も助けてもらえるでしょ? クラスが28人いるから、みんなが協力すれば27画も書いてもらえます。
そう。得意な子も苦手な子もみんなで100点めざすんです。」
「……、なんかソンしている感じ」うしろの方でだれかがつぶやいた。
「ソンしてるっていう気持ち、わかるよ」ばなな先生が笑った。
「テストは自分のためって思っているからね。でも、それをみんなのためにもやってみるんだ。おもしろいよ、きっと」
(みんなのためか……)
 ぼくは勉強がきらいだった。とくに漢字はだいきらいだ。
でも、クラスみんなのためなら書けるような気がした。
ぼくは、ちょっぴりがんばってみよう、と思った。

                3

この日から、テストの日まで、漢字の練習をすることになった。
いつもなら宿題は「ドリル18番」なんてかいてあるのに、今は
「漢字練習、なっとくするまで」
つて書いてある。
(みんなちゃんとやってるのかな?)
朝、ノートを出す。
 先生は、練習が足りないって言わない。ノートに〇がついて、このちょうし、なんて一言書きそえてもどってきた。

やっぱりというか、黒田君だけノートを出していない。
「黒田、漢字は?」
「あっ、先生、広告のうらに練習したんです。えっ、その紙を見せろ、って? すてちゃいましたよ。」
すずしげな顔をして笑っている。
クラスの中には、広告のうらに書いた、という子もいれば、嘘だよっていう子もいる。
「何うたがってんだよ、うぜぇんだよ、消えろ」
黒田君は、嘘だって言う子になぐりかかっていた。

一方、沢井さんは毎日二時間いじょう練習をしているらしい。
「実行委員長だからね。がんばらなきゃ」
っていうのが口ぐせ。
 お風呂から出ても心配で漢字練習をしているらしく、手のこうが鉛筆の粉でまっ黒になっていた。
 おまけに、毎日黒田くんに
「漢字練習した?」って聞いていた。
「うぜぇんだよ、実行委員だからってちょうしにのるなよ」
黒田くんは毎日そう答えた。
 ぼくは沢井さんをすごいなぁと思った。
そして一番先に漢字テストをおえ、100点をとるんだろうなって思った。
 沢井さんに助けてもらえるという安心感はあったが、それいがいのところをまちがったら大変だとぼくはいつもより練習した。



村づくりは見えた?


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